描き続ける手の表情

トップページに表示される『弓張り提灯を描く手』は、
わたし(四代目・眞)の叔父である三代目・政幸の手です。
このホームページを製作しているときに、
どうしてもこの叔父が提灯に絵付けをしている場面を入れたかった。

◆ 蛭間提灯店について ◆
⚫︎初代五助が四代目にとって祖父にあたる。
⚫︎二代目定一と三代目政幸はそれぞれ、四代目真由美の亡き父の兄弟
→ 二代目定一は、初代の息子で8人兄弟姉妹の長男
→ 三代目政幸も、初代の息子で亡き父のすぐ下の弟で末っ子
→ 四代目は…初代五助の孫で、二代目&三代目の姪っ子。です(笑)
初代である祖父は、わたしが生まれる前には既に亡くなっており
祖父の描いた提灯を実際に見たことがないのですが…
二代目の伯父は、まだ幼い頃に父に連れられて立ち寄った本店の工房で
畳に座りながら提灯を描いている姿を朧げながらに憶えています。
そんな二代目の描く提灯は、とてもダイナミックで勢いのあるものでした。
ここに来て最近は 二代目が納めた提灯が寿命を迎え、
三代目・政幸のもとに作り替えの依頼が度々やってきます。
経年劣化を経て役目を果たした二代目の伯父が描いた提灯は、
力強く、大胆で、毎回学びがあり、ハッとさせられます。
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そして、
三代目の叔父が描く提灯は二代目とはまた違った描き味といいますか…
とても緻密で、繊細で、細かな部分にまで丁寧に仕上げられ、
その提灯に真摯に向き合う姿がそのままに現れています。
「俺ぁ、どうも細かいところにまでこだわっちまう😅💦」
二代目のように大胆に描くのは難しい、と
三代目・政幸はよく言います。
でも、まだまだ『ひよっこ』のわたしからすると、
二代目のダイナミックな筆運びも、三代目の繊細な筆運びも、
どちらも蛭間提灯店ならではの手描きの味わいと奥深さの象徴に思え
とっても誇らしく、またその一方で自身の未熟さを痛感しつつ、
わたしもいつか必ず自分の手描きスタイルに辿り着くぞ!と
毎度のことながら身が引き締まります。
そんな三代目の「提灯を描く手」。
どうしてもその手を表紙にしたかった。
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三代目・政幸は、初代(二代目・三代目の実父)にも二代目にも
提灯描きを教わることなく、二人の描いている背中を見て憶え、
自分の力で如何にかこうにか製作スタイルを確立してきた “努力の職人” 。

わたしは といえば…
幸運なことに、ひょんなことから遠縁にあたる提灯の大師匠と巡り合うことが出来
文字入れから絵付け…提灯以外でも色々なことを学ばせてもらい、
さらに今でも三代目に教わることがこれからもまだまだ盛りだくさん。
自分の置かれた環境がいかに有り難いことかと感謝しつつ、
受け継ぐと決めたこの蛭間提灯店でもっと提灯の可能性を追求したい。
デジタルでは敵わない、手書き(手描き)というアナログの持つ魅力、
AIたちには負けないからな!と、追い求めていきたいと思います(笑)
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さて、長くなりました!
これからもこのようなブログも定期的に更新してまいりますので、
よろしければまた当サイトに遊びにいらしてください!
最後までお読みいただき、ありがとうございました✨

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